高気密高断熱の落とし穴!後悔しやすい5つのポイントを解説

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「高気密高断熱住宅で後悔しやすいポイントは?」
「高気密高断熱の家を建てるには何に気をつけたらいいの?」

高気密高断熱の住まいは室内の温度差を少なくし、快適な暮らしを実現してくれます。光熱費の削減や住む人の健康面を守るなどの多くのメリットがあり、現代の住宅には必要不可欠な要素です。

多くの人が高気密高断熱を取り入れ、快適な暮らしを送っています。しかし、中には高気密高断熱にしたことで後悔している人がいることも事実。高い金額を払って後悔する結果になることは避けたいはず。

そこで本記事では、高気密高断熱住宅で後悔しやすいポイントを紹介します。あわせて、後悔しないためのポイントも解説しているため、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

高気密高断熱住宅とは

まず、高気密高断熱住宅とは、外気の影響を受けにくく、室内の熱を逃さない断熱性・気密性の高い住まいのことです。

室内の温度差が少なくなるため、結露の防止やヒートショックのリスクを軽減できます。また、気密性が高いことでエアコンの効率を良くでき、光熱費の削減が可能です。

1年を通して快適な暮らしを送れるとして、多くの人に支持されています。最近では、ほとんどの住宅会社が高気密高断熱を謳っているほど、家づくりに欠かせない重要なポイントです。

高気密高断熱で後悔しやすい5つのポイント

さっそく、高気密高断熱で後悔しやすいポイントを見ていきましょう。後悔につながるポイントは以下の5つです。

  • 高気密高断熱の基準を明確にしなかった
  • 会社選びを間違えた
  • 結露のひどい家になってしまった
  • 窓が小さすぎて息苦しい家になった
  • 計画換気を考慮しなかった

それぞれ以下で詳しく解説していきます。後悔しないためにも必ずチェックしておきましょう。

高気密高断熱の基準を明確にしなかった

1つ目の後悔しやすいポイントは、高気密高断熱の基準を明確にしなかったことです。高気密高断熱は今ではほとんどの住宅会社が謳っているものの、定義が明確に決まっていません。

そのため、候補の会社の性能がどれくらいなのかを把握しておかないと、高いお金を払ったのに効果が薄いことがあり注意が必要です。断熱性はUA値、気密性はC値で表すことができます。

断熱性能は、『断熱性能等級』や『HEAT20』と呼ばれる基準の数値もあるため、事前にしっかりとみておきましょう。断熱性能等級では等級5以上、HEAT20ではG1以上がおすすめです。

会社選びを間違えた

2つ目の後悔しやすいポイントは、会社選びを間違えたということです。高気密高断熱には高い技術力が必要になるため、技術力のない会社に依頼すると施工ミスにつながる恐れがあります。

施工ミスが起きると、効果があまりなかったり、結露が発生してしまうことがあるため注意が必要です。会社選びをする際には、実績の豊富な会社に依頼するようにしましょう。候補の会社の実績が豊富かどうかは、担当者に直接聞いてみたり、口コミを確認することがおすすめです。

結露のひどい家になってしまった

3つ目の後悔しやすいポイントは、結露のひどい家になってしまったことです。高気密高断熱は本来であれば、結露を防止できます。しかし、施工力のない会社だと施工時に隙間ができてしまい、結露が起きやすい家になってしまうため注意が必要です。

結露はカビやダニを繁殖させ、アレルギーや病気の原因になります。住む人の健康被害リスクを高めてしまうなど、デメリットしかありません。

また、結露には2種類あり、特に気をつけなければならないのは内部結露です。内部結露は断熱材を施工する際に隙間ができてしまうことで発生します。建物の構造体を簡単に腐らせ、住まいの耐久性を下げるため注意が必要です。

結露を防ぐには、施工力のある会社に依頼することと外断熱を利用することがおすすめになります。

窓が小さすぎて息苦しい家になった

4つ目の後悔しやすいポイントは、窓が小さすぎて息苦しい家になったということです。断熱性能を示すUA値は工事前に算出できるため、ついUA値をあげるために窓を小さくしてしまう人がいます。

しかし、断熱性を上げるために窓を小さくして、暗く閉鎖感のある住まいになってしまったという人がいるため注意しましょう。現在では、窓やサッシの性能が上がっているため、窓を小さくしなくても高気密高断熱にすることは可能です。

注文住宅はこれからずっと住んでいく家になります。そのため、採光や通気性など、暮らしやすさを考慮した上で窓の設計をすることが大切です。

計画換気を考慮しなかった

5つ目の後悔しやすいポイントは、計画換気を考慮しなかったことです。高気密高断熱住宅は外気の影響を受けにくく、室内の熱を逃さない反面、湿度がこもりがちという特徴があります。

また、しっかりと計画換気を行わないと室内のハウスダストを排出できず、住む人の健康を害することもあるため注意が必要です。高気密高断熱住宅は本来、一般の家よりも気密性が高く換気がしやすいつくりになっています。

24時間換気システムを導入し、計画換気を意識した設計プランを立てるようにしましょう。

高気密高断熱で後悔しない3つのポイント

ここでは、高気密高断熱で後悔しないポイントを紹介します。意識すべきポイントは以下の3つです。

  • 窓の設計に気をつける
  • 断熱の施工方法を考える
  • 計画換気を考慮した設計にする

それぞれ以下でわかりやすく解説するため、事前に必ず確認しておきましょう。

窓の設計に気をつける

1つ目のポイントは、窓の設計に気をつけることです。現在では、技術の発展によって大きな窓でも高い気密性・断熱性を持っています。そのため、窓の大きさばかりにこだわるのではなく、採光性や通気性を考慮してプランを立てましょう。

また、窓の設計の際には窓ガラスだけでなく、窓サッシの性能も考えることが重要になります。なぜなら、サッシからも熱や音は伝わるためです。

断熱性能の高い窓ガラスには、トリプルガラスやLow-E複層ガラスというものがあります。サッシは樹脂製や木製のものがおすすめです。あなたの予算に合わせて取り入れてみましょう。

断熱の施工方法を考える

2つ目のポイントは、断熱の施工方法を考えることです。断熱の施工方法には、『内断熱』と『外断熱』の2つがあります。

外断熱とは外壁と柱の間に断熱材を入れて家を丸ごと包み込む方法です。内断熱より高い断熱・気密性を誇り、内部結露の心配がありません。しかし、施工費が内断熱より高くなります。

内断熱は柱と柱の間に部分的に断熱材を施工する方法です。外断熱よりも使用できる断熱材が多く、施工費も安くできます。しかし、内部結露ができやすく、注意が必要です。

どちらの断熱工法を採用するかによって効果は大きく変化するため、しっかりと考えるようにしましょう。

計画換気を考慮した設計にする

3つ目のポイントは、計画換気を考慮した設計にすることです。湿度のこもりがちな家はカビやダニを繁殖させてしまいます。また、ハウスダストを外に排出できず、住む人に悪影響を与えるため注意が必要です。

そのため、高気密高断熱にする際には計画換気をセットで考えることが重要になります。現在では、2003年の建築基準法改正によって24時間換気システムの導入が義務化されているため、そこまで大きな問題ではありません。しかし、換気には十分に気を配るようにしましょう。

高気密高断熱住宅なら外断熱がおすすめ

高気密高断熱住宅にする際には外断熱を取り入れることをおすすめします。なぜなら、外断熱は内断熱よりも高気密高断熱住宅の最大のデメリットである、湿気による結露問題を解消できるためです。

結露には表面結露と内部結露の2種類がありますが、どちらも住宅に対して悪影響でしかありません。特に内部結露は気づかないうちに住まいを老朽化させ、地震の際の倒壊リスクを高めます。以下の画像は内部結露によって、カビが発生した実際の写真です。

出典元:Zelkoba Design

もちろん、内断熱でも気密性を高めるシートを構造材の両側にはり、高い技術力を持つ会社が施工すれば内部結露のリスクを減らせます。しかし、それには多くの労力と費用が必要です。効率面やコスト面を考慮すると外断熱のほうが安心かつ最適といえます。

まとめ

本記事では、高気密高断熱住宅で後悔しやすいポイントを紹介しました。高気密高断熱住宅は多くのメリットがあり、快適な暮らしを実現できる魅力的な方法といえます。しかし、一定数の人が後悔した結果になってしまっているのも事実です。

後悔する結果になってしまった人の要因のひとつは、高気密高断熱住宅のデメリットを事前に把握できていなかったところにあります。そのため、これから高気密高断熱住宅を建てる人は、本記事で紹介した内容を忘れないようにしてください。

事前に注意点がわかっていれば対策が打てます。人生で最大の買い物である家づくりを後悔のない結果にしましょう。

本記事があなたのお役に立てることを願っております。

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