結露と断熱性は関係ある?結露の原因や対策方法まで詳しく解説

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結露は窓やお風呂でよく目にします。冷えた飲み物を注いだグラスにできるのも結露です。

結露は室内外の温度差によって発生します。放置すると、建物本体、住環境に悪影響を及ぼすため対策が必要です。この結露を防ぐためには、断熱性能が欠かせません。

この記事では、結露と断熱の関係について解説していきます。他にも、結露の仕組みや原因、及ぼす影響、対策方法など、結露についても詳しく紹介します。住まいの天敵ともいわれる結露について詳しく知り、快適な住環境を整えましょう。

目次

結露とは

結露は空気中の水分が水滴となったもので、室内外の温度差や住空間内の温度差が原因です。空気は温度が高い程、空気中に含むことのできる水分量が大きくなります。水分量が多く、暖かい空気が冷たいガラスや窓、壁に触れて冷やされ、含みきれなくなった水分が水滴と変化するのが結露の仕組みです。

つまり、湿度が高い、温度差があるという2つの条件がそろうと、季節限らず結露が発生しやすくなります。結露が起こる原因は以下の5つです。

  • 断熱性能が低い
  • 気密性能が低い
  • 湿気が多い
  • 空気がこもりやすい
  • きちんと喚起できていない

これらの原因が重なる場所は結露が発生しやすいので気を付けましょう。

表面結露

表面結露は、窓ガラスやグラスに結露が発生するなど、目に見える場所に発生するものです。この表面結露はカビやダニが発生しやすくなり、ぜんそくやアレルギーなど人的被害の原因にもなります。

特に室内の角部分や家具の裏側など、温度の下がりやすい場所は、表面結露が発生しやすいため要注意です。表面結露を予防する対策としては、窓ガラスを二重にしたり、高性能の断熱材を取り入れ、室内の表面温度を下げないようにしましょう。

内部結露

内部結露は、表面結露と同様、室内の暖かい空気が壁や柱などの建材の内部、つまり目に見えない場所に結露が発生するものです。内部結露を放置すると、建物の主要部分である柱や土台などを腐らせ、劣化させてしまいます。

柱や土台など建物の主要部分が腐ると、住宅に必要な強度が下がり、耐震性や耐久性が損なわれてしまうため要注意です。カビやシロアリが発生してしまうこともあります。

内部結露の発生を予防する対策としては、壁や柱、土台などの内部に低温部分を作らないようにしましょう。また、水蒸気は多くの建材を通り抜けてしまうため、水蒸気を通しにくい断熱材を取り入れ、防湿効果を上げるとより効果的です。

結露と断熱の関係性

昔の家は風通しの良い作りでしたが、現代の家は断熱性を重視しています。室内外の温度差ができやすくなり、昔より結露が発生しやすくなりました。そのため、住宅に結露対策は欠かせません。

結露は水分を含んだ暖かい空気が、冷たい空気と接することで起こります。結露発生を予防する有効策は、住宅に断熱材を取り入れ、室内外の温度差をなくすことです。断熱材を使って、家全体の断熱性能を高めることで、室外との温度差を小さくし、結露発生を防止できます。

▼結露防止におすすめの断熱材

  • セルロースファイバー
  • グラスウール
  • ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)

結露を放置すると危険

結露を放置すると、壁や床、天井などにシミができたり、カビが生えてしまいます。この状態を放置してしまうと、さまざまな影響を及ぼします。結露を放置すると、どんな影響を及ぼすのか、以下2つに分けて紹介していきます。

以下でそれぞれ詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。

建物の寿命を減らす

上記で紹介した内部結露は、壁や天井など建材の内部に発生します。そのため、建物の寿命を減らしてしまいます。

表面にみえる結露であれば、拭き取るなど適切な対策を施すことで発生を予防できます。しかし、建材の中に発生してしまうと抑制が難しいです。

建材の内部に結露が発生し、それを放置すると、カビや腐朽菌が発生し、建材が腐ったり、湿気を好むシロアリが発生してしまいます。結果、建物の耐震性、耐久性に影響を及ぼすため要注意です。

人体に悪影響を及ぼす

上記で紹介した表面結露はカビやダニの大好物です。カビが好む温度は25~35度、湿度は75%以上ですが、断熱性能が低い家では結露が起こりやすいため、1年中カビが発生する条件が整っています。

カビやダニにはたくさん種類があり、温度や湿度など環境によって発生する種類は異なります。カビは木材やビニールクロス、壁紙、接着剤などの建材をエサに、生息範囲を広げていきます。ダニが繁殖しやすい環境はカビと似ていて、カビをエサにどんどん繁殖していくため注意が必要です。

また、カビやダニは住宅を腐食したり、胞子やダニの死骸や糞が人体に影響を及ぼし、ぜんそくやアレルギー、シックハウス症候群などの原因になります。

結露の発生を防ぐ対策

上記で紹介したように、結露が発生するとさまざまな悪影響を及ぼします。そのため、対策が必須です。そこで、結露の発生を防ぐ対策を以下5つ紹介します。

結露対策を行い、快適な住環境を実現しましょう。

断熱性能を高める

結露の大きな原因は室内外の温度差です。室内外の温度差によりますが、窓や壁が冷えていなかったら、結露は発生しにくくなります。

そのため、住まいの断熱性能を高めるとことで、室内外の温度差を抑えられるため、結露の発生を抑制することが可能です。断熱性能は地域ごとに明確な基準が定められており、設計段階で断熱性能数値を用いて算出します。

最近は、開発研究が進み、高性能な断熱材が増えています。場所によって結露が発生する原因も異なるため、その場所に合わせて断熱材を取り入れるのがおすすめです。専門のスタッフと相談しながら、予算と照らし合わせ、最適な断熱材を選びましょう。

気密性能を高める

住宅の気密性能が高く、24時間換気システムが正常に働いていることで、家の隙間から空気が出入りするのを減らせるため、効率良くかつ計画的に新鮮な外気を取り入れられます。

気密測定を施工段階で行うことで、気密性の高い住まいになっているか確認できるため、気になる方は測定してみてください。気密測定はC値という数値で表し、数値が低い程、気密性が高いです。高気密住宅の推奨はC値=1以下を目標としています。

換気や除湿を徹底する

結露の発生を防ぐためには、こまめに換気を行い、湿気を含んだ空気を外へ排出させる必要があります。除湿器や除湿剤の使用は、押し入れやタンスなど、見えない場所や手付かずの場所におすすめです。

2003年の建築基準法の改正により、すべての住宅に24時間換気システムの設置が義務化されたため、2時間で家中の空気が全て入れ替わるようになっています。とはいえ、結露の発生を0にできた訳ではありません。結露が発生しやすいお風呂場やキッチンなどは、常に喚起するなどの工夫をしましょう。

▼換気や除湿を徹底するために日常でできる対策例

  • 押し入れなどの湿気のこもりやすい場所は定期的に換気する
  • 洗濯ものを部屋干しする際は、除湿機やサーキュレーターを活用する
  • 窓を開けて換気する
  • 湿気が高くならないよう意識する

上記の対策例を意識してみてください。

室内外の温度差をなくす

結露は室内外の温度差によって発生してしまうため、室内外の温度差をできるだけなくす必要があります。しかし、室内外の温度差を0にするのは難しいです。そのため、急激な温度変化を起こさないよう意識してみてください。

また、暖房器具に関しても、ファンヒーターなど開放型の暖房機器は水蒸気を発生させ、結露が発生しやすいです。オイルヒーターやエアコンの使用がおすすめです。

施工中に自分の目で確かめる

しっかり結露対策ができているかは、施工段階で決まります。全てをチェックできる訳ではありませんが、施工中に現場に足を運び、自分の目で確かめると安心です。

▼現場で確認するポイント

  • 設計通りのサッシや玄関が使用されているのか
  • 計画通りの断熱材が使用されているか
  • 断熱材の施工がしっかり施されているか(とくにコンセント周りや窓の外周部分)
  • 断熱材や窓が設置され、施工の後半で気密測定されているか
  • 現場の人は信頼できるか

現場の人たちは、信頼できる人であれば安心して家づくりを任せられます。住宅会社を選ぶ際に、どんな人たちがいるのか聞いてみると良いでしょう。

結露対策には高気密・高断熱住宅が最適

高気密・高断熱の住まいは従来の住まいよりも、断熱性・気密性が高く設計された住まいのことです。室内外が断熱材によって遮断されることで、外からの熱が伝わりにくくなります。

結露は室内外の温度差が原因で発生します。断熱材を使用して、住宅全体の断熱性能を高めることで、室内外の差を抑え、結露の発生を防げます。

結露は放置してしまうと人体的にも、建物本体的にも悪影響を及ぼす原因です。施工段階でしっかり断熱処理を施し、快適な住空間を作りましょう。

まとめ

この記事では、住宅購入を検討している方に向けて、結露と断熱性の関係について、結露について仕組みや原因、及ぼす影響、対策方法などを紹介しました。

断熱性能は結露を発生させる大きな要因です。そのため、家づくりの段階から結露対策をする必要があります。予算を考慮しながら、結露対策を取り入れ、快適な住まいを作りましょう。

本記事があなたのお役に立てることを願っております。

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